2022/04/20
大学
【栄養科学科】佐藤研究室(なな研)ゼミ生による食育活動~実践型の卒業研究~
栄養科学科佐藤研究室(なな研)の令和4年度卒業研究では、「健康と環境に配慮した食生活に関する、職域における食育」を4月6日と4月14日の2回実施しました。対象は、健康・栄養課題が多いといわれる若い世代を含む働き盛り世代の本法人本部職員や本学事務職員(約90名)です。
この取り組みは、本学が岩手県脳卒中予防県民会議や岩手県食育推進ネットワーク会議の構成団体として自主的な取り組みを期待されていることを踏まえたもので、県の総合計画に盛り込まれた働き盛り世代の健康づくりの推進、県の健康増進計画における生活習慣病予防に資することを狙いました。
さらに、国の食育施策において、「SDGs(持続可能な開発目標)」の17のターゲットのうち、「2飢餓をなくそう」「4 質の高い教育をみんなに」「12 つくる責任、つかう責任」の3つが食育と深い関わりがあるとされ、食育の推進がSDGsの達成に寄与することが期待されていることから、健康づくりに加え、環境に配慮した食生活という側面も取り入ました。
具体的には、健康と環境負荷に配慮した特製ヘルシーランチ(お弁当)の提供と、SNS(Facebook)を主体とする関連情報の提供の2つです。特製ヘルシーランチは、「栄養バランス」「適塩・減塩」「環境」の3つの視点で調製した料理を、1回目はリユース可能な容器で、2回目は紙製の容器(脱プラスチック)で提供しました。SNSに掲載した情報は、主食・主菜・副菜のそろった食事と栄養バランス、今回のお弁当で準拠した“スマートミール”※の基準、岩手県の健康課題である脳卒中(脳血管疾患)と血圧の関係、岩手県の健康・栄養の現状、地球環境と私たちの食生活、環境に配慮した食生活:サスティナブル・ダイエット(持続可能な食生活)等に関し、根拠を示して提供しました。
さらに特製ヘルシーランチでは、大学の所在地である岩手県滝沢市および岩手県産の農産物を可能な限り使用する、滝沢市在住のシェフ(おやさい食堂カラコマ 三浦聖貴さん)とコラボするなど、“地域”も意識しました。
気になる2回のランチメニューは下表をご覧ください。いずれのランチも、一食の中で主食・主菜・副菜がそろい、野菜たっぷりで、食塩のとり過ぎにも配慮した栄養バランスのよい内容です。
対象となった事務職員にとっては、自分自身の健康への関心、栄養バランスや環境に配慮した食選択の大切さの理解につながる貴重な機会となりました。