盛岡大学・盛岡大学短期大学部
  • 盛岡大学(以下、「本学」)は、「学校法人盛岡大学寄附行為」(以下、「寄附行為」)第3条に、本法人の目的を「教育基本法及び学校教育法に従い、キリスト 教精神に基づき、学校教育を行い、有為な人材を育成すること」と規定し、学校法人として建学の精神を明確にしている。

  • キリスト教
    「愛と奉仕」の精神

  • この規定を基に、盛岡大学学則(以下、 「学則」)第1条には、本学の使命・目的を「キリスト教精神により、教育基本法に則り、学術を教授研究し、広い視野と高い識見を養い、文化の向上と社会の福祉に貢献する有為な人間を育成すること」と謳っている。

盛岡大学の行動原理

全学の代表者によって組織された「学校法人盛岡大学21 世紀委員会」(委員長は盛岡大学・盛岡大学短期大学部学長)は、「21世紀初頭の法人運営の指針及び教育の基本学校法人盛岡大学が進むべき道」を明らかにした(平成13(2001)年6月15 日理事長へ答申)。その中で、上記した教育理念実現のための具体的な行動原理を提唱した。
それは「対話のある学校」である。本学が開設20周年を機に全学の目標となる行動原理を考えた際、「対話のある大学」を掲げることとしたのは、教員と学生とが授業や研究活動を通じてきめ細かい日常的な交流を行ってきたことによるものである。教職員と学生、教職員と教職員、大学と法人内の各施設、大学と地域社会などの「対話」を通して、言葉と知、豊かな心を培うことを具体的な行動原理としたのである。

建学の聖句

この聖句は創設者である細川泰子が特に愛唱したものです。そもそもこの言葉は、恵まれた環境の中で人生を送った人の言葉ではありません。
これは、福音伝道に伴うあらゆる迫害と苦難と危機の人生を送った使徒パウロの言葉です。
使徒パウロは、一世紀の地中海世界にキリスト教を伝道した中心人物ですが、キリスト教が世界宣教へと大きく発展したのは使徒パウロの働きに負うところが大きいと言われます。彼は伝道活動に際し、数々の困難や悲惨な現実に直面しています。(コリント二、十一・23-29)なのに、「いつも喜んでいなさい」というのです。「いつも」なのです。「どんな外的な困難さがあっても」というのです。
ではどうしたら、いつも喜んでおられるのでしょうか。

かつて、パウロはキリスト教の迫害者でしたが、イエス・キリストの十字架と復活の恵みにあずかって、劇的な回心をした人です(使徒九)。ですから、回心後のパウロは、過去の罪が赦され、現在、未来についてのあらゆる心配と不安から開放され、さらに自分自身からも自由にされたことの喜びにあふれているのです。それが、永遠なる神が常におられる(マタイ一・23)という、喜びの根拠なのです。
この聖句では、「いつも喜んでいなさい」への成就する道しるべとして、「絶えず祈りなさい」と、すすめています。そして、絶えざる祈りがどのような恵みの実をもたらすかを熟知していた(使徒十二)彼は、「どんなことにも感謝しなさい」と、結ぶのです。つまり、この聖句は、すべての事柄が神の御手と摂理に対する具体的なパウロの生きた信仰告白なのです。

私たちの人生には、なにもかも不可解で謎めいてみえる時が少なからずあります。「望みを抱いて喜び、患耐に耐え、絶えず祈り励みなさい」(ローマ十二・12)とすすめるパウロは、歴史を貫いて、神が現実に働いておられるという確信と平安とを証しした人物です。そしてパウロは、「喜び、祈り、感謝」が一体となった福音の光の下での生き方は「キリスト・イエスにおいて」可能であり、「神があなたがたに絶えず望んでおられることです」と、宣言するのです。

平成13年6月15日発行 盛岡大学・盛岡大学短期大学部ダイヤログ創刊号「聖句解説」より

盛岡大学校章

校章の図形とその構成

円形の縁どりに八羽の鳩を配す。中央の「大学」は篆書体文字。それを抱くのはオリーブの葉と、ラテン文字で「Vita et Veritas」と書かれた開かれた聖書。

制定の経緯及び図形の意味するもの

校章の地紋であるオリーブは長い年月を耐えてきた忍耐を現し、それをつづっているラテン文字のVita et Veritas(生命と真理)は「主を畏れることは知恵の初め。」(箴言1:7)という聖書の教育心理を内容としている。校章をふちどっている八羽の鳩は世界に羽ばたく平和の使者として「大学の人格」を現している。

盛岡大学短期大学部校章

校章の図形とその構成

中心に小さな十字架が刻まれた梅花が三輪配され、「大学」の篆書体文字を下から包み支えている。

制定の経緯及び図形の意味するもの

本学の前身「生活学園」は、盛岡市三戸町(現・本町通)に、昭和25年「生活研究所」として発足した。当時の校庭には梅の大木があり、春ともなれば、薄紅色の八重の花が、芳花を放って無数に咲いていた。この梅花が本学を象徴する校章となった。三輪の3は、本学の根本指針であるキリスト教の三位一体(父なる神、子なる神キリスト、聖霊)につながっている。本学の日常の教育の指針の中に、三位一体の強力な神の御手が働き、限りなき大学の発展を願うこと、校章がよく語っている。