2020/04/01
お知らせ
実習紹介
実習を振り返って(学生の感想)
<保育所実習>
私にとって保育所実習は長いようで短く、とても充実したものになりました。様々な実習の中でも20日間と実習期間が一番長く、初めての地元での実習であったため、とても印象に残っています。
私は地元の保育所で20日間の実習を行いました。本番の実習に備えボランティアもさせていただき、少し心構えもでき、取り組むことができました。しかし、今まで3歳未満の子どもたちと関わることが少なかったので、不安な気持ちもありましたが、実習に対する期待と意欲をもって20日間の実習に臨みました。実習では1日目からクラスに入り、子どもたちと一日を過ごしました。初めは園の様子や一日の流れを知ることで精一杯でしたが、徐々に子どもたちや先生方の姿から多くを学びました。また、学校での学習と、保育現場でのギャップなどに戸惑ったり、学校では知ることのできない新鮮な現場の空気に触れたりしました。そして運動会やおいも掘りなどの行事を通して短い期間ながらも、子どもたちは日々少しずつ成長しているのだということに驚きました。
保育所実習を終え、改めて子どもたちの育ちに関わり、子どもたちと日々触れ合うことができる保育の喜びと大切さを実感し、保育士になりたいという思いはさらに強くなりました。これからもこの実習で経験し学んだことを忘れず、保育者として実践の場で生かせるよう頑張りたいと思います。
<幼稚園実習>
私にとっての幼稚園教育実習は、保育者を目指す者としての意識を高めることができた充実したものだったと感じています。当初はこれで良いのだろうか、先生方の邪魔になってはいないだろうか、などと周りの目を気にしてばかりいました。緊張と不安、期待との葛藤の毎日で、子ども達のことを可愛いと思う余裕もありませんでした。
しかし、ある日を境に緊張が和らぎ、冷静に子ども達と向き合うことができるようになりました。それは、1回目の全日実習です。私は4歳児クラスで全日実習を行わせて頂きました。それまでは、実習生として先生方の指示や言葉を受けて、子ども達に言葉をかけていました。しかし、全日実習ではそうはいきません。時間の管理や子ども一人ひとりの様子の把握等、自分自身できちんとできなければなりません。そのことを考えると、プレッシャーや不安で押し潰されそうでした。全日実習当日は、実際に保育者の立場を経験させて頂いたからこそ感じたこと、見えてきた課題も多くあり、大収穫の一日でした。中心活動では、絵の具を使った活動をしました。子ども達が活動に夢中になっている間、一度深呼吸をして部屋中を見渡してみました。すると、それまではただ何となくぼんやりとしか見えていなかった子ども達の表情が、はっきりと見えるようになりました。何色を使おうか真剣に悩む子、同じ形が現れることに興味を抱く子、完成した作品を無邪気な笑顔で見せに来る子…私が準備した活動を一人ひとりがこんなにも味わってくれていることを大変嬉しく感じました。勿論、反省すべき点は幾つもありました。しかし、この全日実習を終え、少しの自信がつくと共に、子ども達に様々な楽しい経験をもっと味わって欲しい、と考えるようになりました。そして、子ども達の「楽しい」 を考え、そのことを実践できる保育者になりたい、と強く感じました。
実習を終え、子ども達と身近で接することができる職業の魅力を改めて感じました。座学では学べない実践的な部分や、感じることができないものを多く学び、実感することができました。この貴重な経験を胸に、今後も理想に向け、努力していきたいと思います。
<施設実習>
私は短大での学びの中で、児童福祉について関心を持つようになりました。そのため一年次、二年次での施設実習を児童養護施設でさせていただきました。児童養護施設とは、保護者からの虐待や経済的理由などのために家庭で養育することが困難、あるいは適切ではないと判断された子どもたちが自立を目指して生活する場所です。そのため子どもたちにとって施設は家となり、そこで働く職員は親代わりとなり、子どもたちに接する必要があります。同じ子どもを相手にする職業でも、その点が幼稚園や保育園とは大きく異なると思いました。
児童養護施設で暮らす子どもたちは様々な家庭状況を抱えています。その中で、虐待を理由に入所してくるケースが増えてきました。そのため自分に自信がなく、自己否定感を強く持つ子どもが多くいるということを知りました。私は、そのような子どもたちに向き合い、愛情を持って接することがどれほど大切なことなのか、改めて実感しました。
また、児童養護施設では子どもたちに対してだけではなく、家庭への支援も行っています。子どもと保護者の問に立ち、子どもやその家庭にとっての最善の方法について考えていくことも、児童養護施設の大切な役割の一つだと思いました。