盛岡大学・盛岡大学短期大学部

2025/11/19

英語文化学科

英語文化学科の若名助教の研究成果が日本ヴィクトリア朝文化研究学会第25回全国大会で発表されました。

 文学部英語文化学科の若名咲香助教が、2025年11月8日に名古屋学院大学にて開催された、日本ヴィクトリア朝文化研究学会第25回全国大会において、日本私立学校振興・共済事業団の2025年度「若手・女性研究者奨励金」の研究課題の成果発表を行いました。
発表題目は、「ヴィクトリア朝絵画におけるJ. E. ハリソンの影響――J. W. ウォーターハウスの絵画分析を中心に」です。

 本発表では、19世紀後半のイギリスの女性歴史学者ジェイン・エレン・ハリソン(Jane Ellen Harrison, 1850-1928)がヴィクトリア朝絵画に与えた影響の様相の一端を、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(John William Waterhouse, 1849-1917)の絵画作品に焦点を当てて明らかにしました。『マガジン・オブ・アート』誌をはじめとするヴィクトリア朝期の美術雑誌とハリソンの関連、ウォーターハウスの油彩画《ユリシーズとセイレンたち》(Ulysses and the Sirens, 1891)や《ダナエ》(Danaë, 1892)にみられるハリソンからの影響の痕跡等を、一次資料の分析を通じて跡づけました。とりわけ、本発表が明らかにした美術雑誌とハリソンの接点は、従来の研究では取り上げられることの少なかった論点であり、微力ながら今後のハリソン研究の一助になるでしょう。